布袋大仏
何十ｍもある大仏や大観音のある風景というのはやはり異様である。 だが納得は出来る。 それは大仏・大観音というものが大きさはともかく、やはり「ありがたいもの」であるからだろう。 しかしいったんその物自体の完成度がそのありがたさを打ち消してしまうほどのものであった場合、 それはたちまち「なんだかわけのわからない大きなもの」になる。 つまりそれがこれだ。
この大仏がなんともいえない出来であるのも道理、 実はこれは仏教・寺院関係者でもなんでもない、市井の一個人が5年をかけて手作りしたものなのだ。 高さ18ｍ。 遠方からでは見つけられず、角を曲がった途端に仰天するという一番イヤな感じの大きさである。
完全に彼岸の光景である。
この光景、どう見ても合成である。 このマイホームに毎夜帰宅する御主人の心中はいかばかりなものか。
大仏の背部はそのまま建物になっていて、まるで動力パイプが接続されているかのようだ。 どうしてこうどこまでも異形なのか。
